区域(Zone)
応用によって特定スペースでは ロボット制限値(Robot Limits)を設定する で指定した全域の安全制限値とは違う安全制限値の適用が必要になることがあります。区域設定機能を利用すると、指定した区域にのみ別途の安全制限値を設定できます。区域の種類によってオーバーライドできる安全制限値が指定されています。
有効スペース(Valide Space)を設定して、オーバーライドした安全制限値を区域内に適用するか、区域外に適用するかを指定できます。
区域マージン(Zone Margin)を設定して、指定した座標に対し体積が拡張した形を簡単に指定することができます。
区域(Zone)にオーバーライドした安全制限値(Safety Limits)には、下記のような優先順位があります。
- 区域を設置して一部の安全制限値をオーバーライドした場合、該当の安全制限値は全域安全制限値より優先されます。
- 優先順位の高い区域(High Priority Zone)にオーバーライドされた安全制限値は、優先順位が指定されていない区域にオーバーライドされた安全制限値より優先されます。
- 特定のTCP位置から特定のTCP位置に、安全機能タイプについて複数の安全制限がある場合、重複した領域のうち最も制限された安全制限を優先します。
- ・優先順位の高い区域が重なるため、特定のTCP位置における一つのタイプの安全機能について複数の安全制限がある場合、最も小さい制限の安全制限を優先します。
警告
優先順位区域が複数重なった場合、オーバーライドした安全制限値のうち最も緩和された制限値を基準に安全機能が作動します。安全のために、優先順位区域は出来る限り最小サイズで指定する必要があります。
動的区域有効化(Dynamic Zone Enable)を選択すれば、指定された安全I/Oポートの入力信号にしたがって区域が有効化/無効化されます。入力が有効化されていない場合、該当のスペース制限が無効化され、ロボットは該当のスペース制限がない時と同じように作動します。