摩擦較正(Friction Calibration)
Aシリーズモデルのロボットの軸で発生する摩擦力を、自動的に較正する機能です。
工場出荷時に摩擦較正の作業が行われ、メンテナンスが必要な時はユーザーが再度行うことができます。 Friction Calibrationは、ロボットが十分にwarm-upしてから実行することで、ダイレクトティーチング及び衝突感知性能が最適化します。Warm-upは、ロボットが冷却された状態で、全軸移動モーションを3~4分ぐらい行うことをお勧めします。ダイレクトティーチングを試した時に、ロボットが早く動くか、手伝う力が強すぎる場合、またはDefault衝突感度の設定状態で衝突感知が頻繁に発生する場合は、friction calibrationを再度行うことをお勧めします。
メインメニューのSettingsボタンをタップしてから、摩擦較正を選択してください。
摩擦力を較正する軸を選択します。
摩擦較正を始める位置を、それぞれの軸の開始ポジションの角度制限範囲に合わせて入力します。
摩擦較正の開始ポジションで、測定する範囲を角度制限範囲に合わせて入力します。
ロボットの作動範囲をできるだけ含めることをお勧めします。
ロボットの動作範囲を小さく設定すると、摩擦キャリブレーションに失敗する場合があります。
Auto Calculateボタンをタップしてください。
自動測定モーション確認ポップアップ画面のモーション確認ボタンをタップしてください。
自動測定モーション確認は、全体の軸が開始ポジションの位置に移動した後、選択した軸に対して順番に行われます。
停止ボタンをタップすれば、自動測定モーション確認が中断されます。
自動測定モーションを終えた後、自動計算ポップアップ画面のAuto Calculateボタンをタップしてください。
自動計算は、全体の軸が開始ポジションの位置に移動した後、選択した軸に対して順番に行われます。
停止ボタンをタップすれば、自動計算が中断されます。
選択した軸の自動計算がすべて終わった後は、摩擦較正の結果がそれぞれの軸の結果として出力されます。
結果は、成功時はグリーンで、失敗時はグレーで出力されます。
確認ボタンをタップしてください。
メモ
摩擦較正を再実行する必要がある場合は以下のとおりです。
一つ以上の関節モジュールを交換した場合
Toolの重量と重心を正確に設定したにもかかわらず、ダイレクトティーチングが正常に動作しない場合
注意
摩擦補正はWarm-upを通じて必ずロボットの各軸の温度が最低40℃(313K)以上の状態で行ってください。該当条件を満たさないことによるロボットの動作及び諸般の問題については、斗山ロボティクスはいかなる責任も負うものではありません。
摩擦キャリブレーションを行う際は、工具を取り外した状態で行うことが一般的です。バージョンV2.12.2以降では、5kg以下の工具であれば装着したまま摩擦キャリブレーションを行うことができます。この方法で摩擦キャリブレーションを行う場合は、工具重量が正確に設定されていることが不可欠です。A0912モデルの場合、5kgを超える工具で摩擦キャリブレーションを行うと誤差が生じる可能性がありますので、摩擦キャリブレーションを行う前に工具を取り外してください。